竜の姿をみた少女


   竜の姿をみた少女14


「友だちは、なぜ気持がかわったのかな」
「みんなにいじめられたみたい。竜な
んて、この世にいるはずないって。
そんなことを信じているなんて、馬鹿じ
ゃないかっていわれたらしいわ」



「そうか。友だちにいじめられたのか。
竜など、だれもみたことがないから、
竜がいるなんて信じられないのだろうね」
おじいさんは、なぜかさみしそうな顔
でいいました。



「わしも、若いころ、信じていた兄た
ちに、うらぎられたことがある。
兄たちは、幼い時からわしをうんとか
わいがってくれた。



そんな兄たちが、わしをうらぎるなん
て。心から信じていた人に、うらぎら
れるのはつらいものじゃのぅ」
おじいさんは、うらぎられた時のこと
を思いだしたのか、つらそうな顔をし
ました。


               つづく



童話「竜の姿をみた少女」は、童話
竜神になった三郎」の続編。



童話「竜神になった三郎」は、
みほようこの二冊目の童話集「竜神
なった三郎」に収録されています。






     童話「竜神になった三郎」


http://www.geocities.jp/dowakan/saburou1.html




    童話集「竜神になった三郎」


http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu2.html



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