竜の姿をみた少女


   竜の姿をみた少女22


「おじいさん。どの竜も、おじいさ
んのような色をしているのですか」
「いや、生まれたばかりの竜は、茶
色じゃ。
竜の赤ちゃんは、かわいいよ。小さ
なうちはおかあさんのもとで育てら
れる。少し大きくなると、池の修行
場へ行くのじゃ」



「修行場って?」
「ほら、人間のこどもも、幼稚園や
学校へ行くだろ。それと同じような
所じゃ。池の修行場へ行き、いろい
ろなことを学ぶと、体の色がだんだ
んに黒くなってくる。



何百年も修行をすると、体の色が灰
色になってくるのじゃ。
さらに修行をつむと、蒼色になる」
「おじいさん。蒼色の次は、どんな
色になるの」



「わしのようなうすい黄色になるの
じゃ。うすい黄色になるには、長い
間きびしい修行をしなくてはならな
いのだよ」


              つづく



童話「竜の姿をみた少女」は、童話
竜神になった三郎」の続編。



童話「竜神になった三郎」は、
みほようこの二冊目の童話集「竜神
なった三郎」に収録されています。






     童話「竜神になった三郎」


http://www.geocities.jp/dowakan/saburou1.html




    童話集「竜神になった三郎」


http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu2.html



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