母の短歌10


小春日の障子に映る松の枝に

   遊ぶ小鳥の幾群れかあり



吾娘の弾く「雪の降る町に」にあはせつつ

   声はりあげて我も歌ひぬ



山の上にかく開けたる美ヶ原

   色とりどりの花乱れ咲く



はり替へし部屋の襖は梅雨の日の

   部屋にひときは鮮やかに見ゆ