ふしぎな鈴17
一年後、姫は重い病気にかかり、
三十四才の若さで、この世を去り
ました。
なくなる少し前、姫はぼだい寺の
和尚に、大切にしていた二つの鈴
をあずけました。
「私もじきに死ぬだろう。
でも、いつかこの世にふたたび生
まれてきたい。
生まれ変わって、大好きな父や母、
夫とともに、もう一度この世で暮
らしたい」
姫は、ふたたびこの世に生まれて
くることを、強く望みました。
ある夜、姫は夢をみました。
桜の花が美しく咲いている下で、
少女が鈴をもらっている夢でした。
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20081125#p1
「ふしぎな鈴」は、みほようこの
三冊目の童話。
2005年9月、「鳥影社」から
発行されました。
リーン・リーン・リーン。…
五百年の時をへて、心やさしい小
桜姫と現代の少女をむすぶ、美し
い鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっ
と教えてくれたお話。
http://www.bk1.jp/product/02593627
「鳥影社」へ直接注文することも
できます。
送料は無料です。