ふしぎな鈴47
「あっ、たいへん!」
かなが大声でさけんだ時、お月さ
まの耳のあたりに、金星がぴたっ
とつきました。
「わぁー、お月さまの耳かざりみ
たい。すてきだわ。
私もあんな耳かざりがほしいなぁ」
すると、どこからか声が聞こえて
きました。
「かな、この星の耳かざりをあげ
よう。この耳かざりをつけるとね、
どんな願い事でもかなうのだよ。
ただし一回きりだけれどね」
その声は、どこかで聞いたことが
あるような、なつかしい声でした。
「誰だろう?」
あたりをみまわしましたが、誰も
いません。
空をみあげると、お月さまがにっ
こり笑っていました。
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20081228#p1
「ふしぎな鈴」は、みほようこの
三冊目の童話。
2005年9月、「鳥影社」から
発行されました。
リーン・リーン・リーン。…
五百年の時をへて、心やさしい小
桜姫と現代の少女をむすぶ、美し
い鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっ
と教えてくれたお話。
http://www.bk1.jp/product/02593627
「鳥影社」へ直接注文することも
できます。
送料は無料です。