母の短歌67


説明書読みつつ牛乳パックの再生はがき

   紅葉を入れて漉き上げにけり



時雨の雨に篭る一日切りためし

   読売歌壇の歌を綴れり



上簇の近づきしならん隣屋より

   蚕座の臭ひ風にのりくる



還暦を迎へてますます太りたる

   姉の身ごなし母に似て来ぬ