風の神様からのおくりもの「あとがき」


風の神様からのおくりもの「あとがき」


私は、昭和五十四年春から三年間、
御柱」で有名な諏訪大社・上社
の近くの教員住宅に住んでいたこ
とがあります。



諏訪にいる間に、運良く上社の
御柱祭」をみる機会がありまし
た。
人々の大歓迎の中を、諏訪の神様
御柱にのって、奥山から里を通
り、川をこえてしずしずと社に到
着しました。



その時の人々の熱狂ぶりは、今で
もはっきりと目に浮かびます。
諏訪は私にとって心の故郷です。



春になると、守屋山のふもとの部
落では、どて一面に福寿草の花が
咲きます。
春のやわらかな光の中で咲く福寿
草の群落をみた時「なんて綺麗だ
ろう」と思いました。 



秋になると、近くの霧が峰高原で
は、松虫草の花が咲きます。
そして運が良ければ、くじゃくち
ょうにも出会えます。



ある年の秋、私は松虫草の花を見
に、霧が峰高原へ行きました。
そこで偶然くじゃくちょうに出会
いました。
カラフルなデザインで、しかも独
特な模様の赤いちょうでした。
はっとしたのをおぼえております。 



又ある年の暮れ、一年間守ってい
ただいたお礼に、諏訪大社を訪れ
ました。
その帰り空を見あげると、空には
美しい虹がかかっていました。
さっきまで小雪が舞っていたのに、
いつの間にか晴れわたり、空に美
しい虹がかかっていたのです。
冬の虹でした。


 
諏訪の地でみた、福寿草・くじゃ
くちょう・虹の美しさが忘れられ
ず、これらの作品が生まれました。


 
この本を出版するにあたり、鳥影社
の百瀬さまをはじめ、スタッフのか
たには大変お世話になりました。
又お忙しい中を素晴らしい挿絵を描
いてくださった長野博一先生、本当
に有難うございました。



大勢のかたのお力添えで、ここに一
冊の童話集ができましたことを、心
から感謝しております。


       おわり

  
 





「風の神様からのおくりもの」は、
みほようこの初めての童話集。


信州諏訪の「風の神様」から聞い
たお話を四つ収録してあります。



     風の神様からのおくりもの


http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu1.html