母の短歌112


一月の半ばと言ふにアサツキの

   淡き緑にこぞり萌えきぬ



チューリップ水仙貝母萌え立ちし

   庭にこの年初の草とりをする



総会の今田人形の三番叟

   息合う仕草よ鈴の音やさし



常日頃さほど思わぬ孤独感

   点らぬ家に入るとき兆ざす