女神さまからのおくりもの44
「おらが長者の家へきて、十日く
らいたった頃かな。
夜中に、白駒がどこかへ走ってい
く夢をみて、びっくりしてとびお
きた。
おらは、心配になって馬小屋をの
ぞいた。
そうしたら、白駒がいなかった。
おら、びっくりして、ひっしで白
駒をさがして歩いた。
一時間後、白駒は何くわぬ顔でも
どってきた。
長者のじまんの馬が、このまま帰
ってこなかったらどうしようと、
おらは心配でたまらなかった」
清太は、ぽつりぽつりと、白駒が
いなくなった時の様子を話してく
れました。
「その後も、白駒は何度か馬小屋
にいない時があった。
朝にはちゃんともどってきていた
ので、今まで誰にも話したことは
ない。
つづく
昨日の分は、こちら
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090313#p1
初めて読んでくださった人へ
女神さまからのおくりもの1