女神さまからのおくりもの47
「ゆうすげって、日光きすげのよ
うに、群落にはならないのかしら」
「そういえば、あっちに一本、こっ
ちに一本という感じだね。
じゃあ、ここで暗くなるのを待とうか」
「清太さん。ちょっと早いけれど、
むすびを食べよう」
二人は、むきあってすわりました。
「清太さんと二人っきりで食事をす
るのは、今日が初めてね」
きよは、はしゃいでいます。
「きよちゃんがにぎってくれたこの
むすび、とってもうまい」
「おいしいでしょ。清太さん」
「うん。うまい」
「私、清太さんのために、心をこめ
てにぎったのよ」
「だから、おいしいんだね。
おれ、白米のおにぎりなんて、初め
て食べた」
つづく
昨日の分は、こちら
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090316#p1
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女神さまからのおくりもの1