有明山に住む鬼・八面大王31
「そうじゃ。雪がとけるまで、ゆ
っくりしていけばよい。
春になれば、雪もとけるだろう」
弥助が、いいました。
「こんなに長くお世話になってい
ては、ご迷惑では・・・」
「わしは、あやさんと一緒に暮ら
したいのじゃ。
暖かな春になるまで、ゆっくりし
ていきなさい」
「本当に、お世話になっていいの
ですか」
「いいですよ。わが家は貧乏で何
もないけれど、ゆっくりしていっ
てください」
「では、おことばに甘え、雪がと
けるまで、ここでお世話になります」
つづく
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