雪んこの舞


   雪んこの舞6


「るみちゃん、あんなおどりかた
ではだめよ。
もっと手や足を高くあげなくては」
「なぜるみちやんはみんなにあわ
せることができないの」



代表に選ばれた雪んこたちも、何
かとあしでまといになるるみに、
ひややかな目をむけています。
るみはひとりぼっちでした。



るみは基本の舞こそできましたが、
開会式で舞うのはむずかしい舞で
した。
舞の先生が何度もるみに教えてく
れるのですが、目のみえないるみ
にはどうやっておどったらいいの
か少しもわかりません。



るみは何度も何度も舞の先生にお
しえてもらい、一生けんめいけい
こをしました。
ほかの雪んこたちの何百倍もけい
こをしました。

            つづく



   昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100117#p1



   初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100113#p1



童話「雪んこの舞」は、みほようこ
の初めての童話集・「風の神様から
のおくりもの」に収録されています。






風の神様からのおくりもの―諏訪の童話

風の神様からのおくりもの―諏訪の童話



http://www.bk1.jp/product/02056682