守屋山に黄金色の花が咲いた


  守屋山に黄金色の花が咲いた8


この黄金色の花は、誰にでも見え
る訳ではないぞ。
心のやさしい人にしか見えないの
じゃ。



春になると、おおぜいの人が黄金
色の花をさがしにやってくるが、誰
の目にも見えないのじゃ。
明日、兄にも、黄金色の花をみせて
おやり。
一本くらいは、兄にも見えるだろう
から…。



兄も、今度こそよくなるだろう。
おまえの苦労も、もう少しじゃ。
いつまでも、今のやさしい気持を忘
れないようにな」
そういうと、明神さまは少女に黄金
色の花を一株くれました。



少女は家に帰り、明神さまからいた
だいた黄金色の花を、兄にみせました。
兄は、黄金色の花をみて、にっこり
笑いました。


           つづく



   昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100227#p1



   初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100221#p



童話「守屋山に黄金色の花が咲い
た」は、みほようこの初めての童
話集「風の神様からのおくりもの」
に収録されています。





風の神様からのおくりもの―諏訪の童話

風の神様からのおくりもの―諏訪の童話



下記の書店には、本の在庫がある
ようです。


http://www.7netshopping.jp/books/detail/-/accd/1101779610/subno/1


http://www.bk1.jp/product/02056682


http://www.bookservice.jp/bs/PSRPRO1101.do/1/01/I4886295894