明神さまの姿をみた少女5
少女が高原の頂上めざして登って
いくと、枯草の中に、ニ十本くら
い松虫草の花がさいていました。
松虫草の花は、秋の日をあび、き
らきらとかがやいています。
「なんてきれいな花だろう。
兄ちゃんは、松虫草の花をみて、ど
んな顔をするだろうか」
少女は、松虫草の花を、じっとみ
ていました。
すると、どこからか、赤いちょう
が一匹、舞ってきました。
松虫草の花の上で、赤いちょうが
羽を大きくひろげた時、少女は余
りの美しさに「あっ」と声をあげ
ました。
ちょうの羽には、大きな目玉のよ
うにみえるもようがついていたの
です。
なんとも不思議なもようでした。
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100428#p1
初めて読んだくださったかたへ
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100425#p1
童話「明神さまの姿をみた少女」は、
みほようこの初めての童話集「風の
神様からのおくりもの」に収録され
ています。
童話集「風の神様からのおくりもの」
http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu1.html