風の神様からのおくりもの


  風の神様からのおくりもの20


数日後、まゆは、つかまりだちが
できるようになりました。
まゆ玉は一日ごとに輝きをまし、
まゆが生まれた日のように、きら
っきらっと黄金色に輝いています。
小さかったまゆ玉も、普通のまゆ
玉くらいに大きくなりました。



八月八日午後。
夕立がやんだので、おかあさんは
まゆをだいて、外に出ました。
まゆが下におろしてほしいとせが
むので、まゆを下に下ろしました。



するとどうでしょう。
まゆが何もつかまらずに、しっか
りと自分の足で立ったのです。
立っただけでなく、ゆっくりと一
歩歩いたのです。


            つづく



   昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100525#p1



   初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100507#p1



「風の神様からのおくりもの」は、
みほようこの初めての童話集・
「風の神様からのおくりもの」に
収録されています。







心を病む兄のために、明神様にお参
りする心優しい少女の話など4編。


信州諏訪の「風の神様」から聞いた
お話。
挿絵は長野博一先生。
心温まる創作童話。


童話集「風の神様からのおくりもの」


http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu1.html