風の神様からのおくりもの21
「まゆが歩いた、まゆが歩いたのよ」
おかあさんは、大声でさけびました。
まゆはにこにこしながら、ゆっくり
ゆっくり五歩ほど歩きました。
その時です。
お守りにしていたまゆ玉の中から、
黄金色のがが何万匹と飛び出しました。
黄金色のがは、守屋山に向かって飛
んでいきます。
そして、空には、大きな黄金色の虹
がかかりました。
「まゆ、おめでとう。
やっと歩けるようになったね。
本当によかったのー。
わしも毎日まゆのことを心配してい
たぞ。
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100526#p1
初めて読んでくださったかたへ
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100507#p1
「風の神様からのおくりもの」は、
みほようこの初めての童話集・
「風の神様からのおくりもの」に
収録されています。
心を病む兄のために、明神様にお参
りする心優しい少女の話など4編。
信州諏訪の「風の神様」から聞いた
お話。
挿絵は長野博一先生。
心温まる創作童話。
童話集「風の神様からのおくりもの」