竜の姿をみた少女


   竜の姿をみた少女26


「雨や雪も?」
「そうじゃ。わしらは、雨を降ら
せ、風を吹かせて、米や野菜など
がたくさんとれるように、人間た
ちに力をかしているのじゃ」



「おじいさん。昨夜、すごい雷が
なったわ。
ごろごろっと大きな音がして、ぴ
かぴかっと稲妻が光っていた。
そして、ぴしゃっという音がして、
どこかへ雷が落ちたようだった。
こわかったわ」



「雷は、こわいね。その雷も、わ
しらがやっているのじゃ」
「雷も?」
「そうじゃ。小さな雷は、火竜と
水竜の二頭でやる。
昨夜のような大きな雷は、何頭か
の竜が集まってやるのじゃ。



一昨年、北海道では、大きな竜巻
があったね。
百軒近い家が、あっという間にふ
きとばされ、何十人もの人がなく
なった。

            つづく



   前回の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100820#p2



   初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100725#p2






童話「竜の姿をみた少女」は、
みほようこの五冊目の童話集
「竜の姿をみた少女」に、収録
されています。
昨年12月、「鳥影社」から、
発行されました。



童話集「竜の姿をみた少女」は、
「しらかば湖」と「白駒池」を
訪ねた時に、信州諏訪の「風の
神様」から聞いた話。
風の神様からのおくりものシリ
ーズ5。



http://www.bk1.jp/product/03220629






   収録されている童話

  ・ 竜の姿をみた少女

  ・ 女神さまとの約束



       裏表紙