竜の姿をみた少女


   竜の姿をみた少女36


かなの目には、諏訪湖のほとり
で手をふっている、着物姿の美
しい人がみえました。



「あのかたが、おじいさんの奥
さまなのね」
「そうじゃ。あれが、わしのじま
んの妻じゃ。
どうじゃ、美しい人じゃろう。
姿が美しいだけでなく、妻は心の
清い人なのじゃ」



目の前には、太陽の光をあびて、
きらっきらっと輝いている諏訪湖
がみえます。
かなとおじいさんは、奥さんが待
っている諏訪湖をめがけて、ゆっ
くりゆっくりおりて行きました。


             おわり



   前回の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100830#p1



   初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100725#p2






童話「竜の姿をみた少女」は、
みほようこの五冊目の童話集
「竜の姿をみた少女」に、収録
されています。
昨年12月、「鳥影社」から、
発行されました。



童話集「竜の姿をみた少女」は、
「しらかば湖」と「白駒池」を
訪ねた時に、信州諏訪の「風の
神様」から聞いた話。
風の神様からのおくりものシリ
ーズ5。



http://www.bk1.jp/product/03220629






   収録されている童話

  ・ 竜の姿をみた少女

  ・ 女神さまとの約束



       裏表紙