いなばの白うさぎ

   いなばの白うさぎ 1


大国主命には、八十神といって、おお
ぜいの兄弟がおりました。
八十神たちは、因幡の国に、八上媛
(やがみひめ)という美しい女の人が
いると聞き、みんなで因幡の国へ出か
けることにしました。



そして、大国主命がおとなしいのをいい
ことに、自分たちの袋を背おわせ、後に
ついて来るようにと命じました。 


   
八十神たちが因幡の気多海岸を通りかか
ると、毛のないまる裸のうさぎが、地べ
たにころがり苦しんでいました。
 

       つづく