いなばの白うさぎ 2
それをみた八十神たちは、
「おい、うさぎよ。毛をはやしたければ、
海の水につかり、高い山の上で風に吹か
れて寝ているがいい。 そうすれば、す
ぐ毛がはえてくるだろう」と、からかい
ました。
うさぎはそのことばを信じ、さっそく海
の水につかりました。 ずぶぬれになっ
たうさぎは、よたよたしながら山へのぼり、
そこで寝ころんでいました。
ところが。
海水がかわくにつれ、体中の皮がひきつり、
びりびりさけました。うさぎは、ひりひり
する痛みにたえかね、「痛いよー、痛いよー」
と泣いていました。
つづく
前回の物語は。
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20130122#p1