蛇の室・かぶら矢の試練 10
みことはすっかり安心して、大きない
びきをかき寝てしまいました。
大国主命は、ぐずぐずしていると、こ
の先どんなひどいめにあうかわからな
いと思い、みことの長い髪をいく束に
も分け、四方のたる木へしばりつけま
した。
その後、五百人でも動かせないような
大きな岩を戸口に立てかけ、中から出
られないようにしました。
大国主命は、みことの太刀と弓矢、玉
の飾りのついた琴をかかえ、須勢理媛
を背おって、やしきを逃げ出しました。
ところが、抱えていた琴が、木の幹に
ぶつかり、「じゃらじゃらじゃらん」
と、大きな音をたて鳴りだしました。
みことは、その音で目をさましました。
つづく
蛇の室・かぶら矢の試練 1
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蛇の室・かぶら矢の試練 2
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蛇の室・かぶら矢の試練 3
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蛇の室・かぶら矢の試練 4
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蛇の室・かぶら矢の試練 5
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蛇の室・かぶら矢の試練 6
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蛇の室・かぶら矢の試練 7
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蛇の室・かぶら矢の試練 8
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蛇の室・かぶら矢の試練 9
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「蛇の室・かぶら矢の試練」は、「いな
ばの白うさぎ」「赤い猪」のつづきです。
読んでいないかたは、お暇な時に読んで
くださいね。
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