八千矛神の歌物語 1
越の国奴奈川に、大きな翡翠を持って
いる美しい巫女がいました。
巫女の名は、沼河比売。
翡翠の女神とよばれています。
沼河比売は、川で拾った硬玉を加工し、
勾玉などの宝石を作る玉造集団の長で
した。
うわさを聞いた大国主命は、沼河比売
に求婚するため、越の国へでかけました。
八千矛神(大国主命の別名)は、沼河
比売の家につくと、早速求婚の歌を詠
みました。
八千矛の神の命は 八島国妻まきかねて
遠々し高志の国に 賢し女をありと聞か
して
麗し女をありと聞こして
さ婚ひにあり立たし 婚ひにあり通はせ
太刀が緒もいまだ解かずて
おすひをもいまだ解かね
つづく
「八千矛神の歌物語」は、「いなばの白
うさぎ」「赤い猪」「蛇の室・かぶら矢
の試練」「スクナビコナ」のつづき。
読んでいないかたは、お暇な時に読んで
くださいね。
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20130221#p1