八千矛神の歌物語(大国主命5)


   八千矛神の歌物語 2


をとめこの寝すや 板戸を押ひぶらひ
吾が立たせれば
引こづらひ吾が立たせれば 



青山に鵺は鳴きぬ
さ野つ鳥雉子は響む 
庭つ鳥鶏は鳴く
うれたくも鳴くなる鳥か
この鳥もうち止めこせね



私、八千矛神は、すてきな妻をさがし
て日本中を歩きましたが、みつけるこ
とができませんでした。
遠い越の国に、賢くて美しい女性がい
ると知り、求婚をしにやってきました。



刀の緒もとかず、旅の支度もとかずに、
こうして娘が寝ている部屋の戸を押し、
ゆさぶっているのです。


        つづく



   八千矛神の歌物語 1

http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20130221#p2 



八千矛神の歌物語」は、「いなばの白
うさぎ」「赤い猪」「蛇の室・かぶら矢
の試練」「スクナビコナ」のつづき。


読んでいないかたは、お暇な時に読んで
くださいね。


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20130221#p1