古事記神話「古事記物語」


 伊耶那岐命と伊耶那美命 13


伊耶那岐命は、右のみずらにさして
いた櫛の歯を折り、投げ捨てました。
すると、今度は竹の子が頭を出しま
した。
醜女が竹の子を食べている間に、伊
耶那岐命はどんどん逃げました。



伊耶那美命は、醜女だけでなく、体
についている八雷神に、おおぜいの
軍勢をそえ、夫を追わせました。
伊耶那岐命は、腰につけている十挙
の剣を抜き、剣を後手にふりはらい
ながら逃げました。
雷神たちは、しつこく追いかけてき
ます。


       つづく