八岐大蛇 9
命は、出雲の国に、櫛名田比売と
暮らすための宮殿をつくろうと、
宮殿を建てる場所を探して歩きま
した。
須賀の地が気にいった命は、その
地に立派な宮殿を建てました。
その時、雲がもくもくと立ちあが
ったそうです。
その時に、命が詠んだ歌。
八雲たつ 出雲八重垣 妻隠みに
八重垣作る その八重垣を
命は、義父の足名椎(あしなづち)
をよび、
「わしの宮殿の長官になってほしい。
これからは、稲田の宮主・須賀の八
耳神となのりなさい」と命じました。
須佐之男命と櫛名田比売は、この地
で幸せに暮らしました。
つづく