古事記神話「古事記物語」


     国譲り 5


偉大な霊能力を持っている言代主
神は、高天原から何人もの使者が
やってきて、「葦原中国を譲れ」とせ
まることに、うんざりしていました。
今度ことわっても、「譲ります」と
いうまで、何度でもやってくるにち
がいないと思いました。



言代主神は、小声で大国主命
いいました。
「私は反対です。でも、父上がこ
の国を譲りたいと思うならば、私
は何もいいません。父上にお任せ
します」


        つづく