古事記神話「古事記物語」


    国譲り 7


「今、おまえの子・事代主神は、
この国を天照大御神の御子に譲
ったらどうでしょうかといった。
他に、反対するものはいるのか」
「もう一人、建御名方神(たけみ
なかたのかみ)がいる。こどもは
おおぜいるが、他には逆らう者は
おりません」



そこへやってきたのが、建御名方神
千引きの岩を軽々と持ちあげながら
「だれだ。この国へやってきて、文
句をいっているやつは。わしと力く
らべをしよう。まずわしがそちの手
をとるがどうだ」といいました。


         つづく