海彦山彦


    豊玉比売 4


背の高いりりしい青年が、にっこ
り笑って立っていました。
「まあ、すてきなかた」
「なんてかわいい人だろう」
お互いに一目ぼれ。



豊玉比売は、父の海の神に知らせ
ました。
「父上、宮殿の入口に、すてきな
青年がきております」
「どなたかな」
海の神は、外に出て確かめました。



「あのかたは、瓊瓊杵尊さまの御
子・山彦さまじゃ」
瓊瓊杵尊さま?」


         つづく