海彦山彦


   豊玉比売の出産 4


豊玉比売は、生んだこどもを産屋
に置くと、海坂をふさぎ海の国へ
帰ってしまいました。
生まれたこどもは、鵜葺草葺不合
命(うかやふきあえずのみこと)と
名づけられました。 



豊玉比売は、置いてきたこどもの
ことが心配で、妹の玉依比売にこ
どもの世話をしてくれるように頼
みました。
豊玉比売は、山彦がのぞき見した
ことは許せなかったけれど、山彦
のことが大好きだったのです。


         つづく