竹取物語


 石作の皇子と仏の御石の鉢 3


ひろげてみると、次のような歌が。


 海山の道に心をつくしはて

 ないしのはちの涙ながれき



かぐや姫は、「鉢に光があるかし
ら」と、何度も鉢をみました。
でも、何の光もありません。


 
 置く露の光をだにもやどさまし

 小倉の山にて何を求めけむ



かぐや姫は、その鉢を、皇子に突
き返しました。


       つづく