2017-11-05 火とぼし山 童話 次郎、西の村へ 6 「次郎さん。どこへ引っ越すの」 「諏訪湖の西にある村。さっき、 白鷺が飛んでいった方向にある 村だよ」 西山をゆびさし、次郎がいいま した。 「私、次郎さんと別れるなんて、 いや。ぜったいにいや」 きよは、大好きな次郎とはなれて 暮らす生活なんて、考えられませ んでした。 「おらも、きよちゃんと別れるのは つらい。でも、仕事だからしかたが ない」 次郎は、割り切っているようでした。 つづく