火とぼし山


    再会 7


「ばあちゃんから聞いたの。ばあ
ちゃんの家でも、蚕を飼っている
から」
「そうか」
「次郎さん。野良の仕事は、疲れ
るでしょ」
「なれない仕事だから疲れる。夜
になると、体中が痛い」
次郎が、腰をさすりながらいいま
した。



「次郎さん。体だけは気をつけてね」
「きよちゃんもね」
二人は、別れてからのことを、一晩
中語りあかしました。
楽しいひとときでした。


          つづく