2017-11-17 火とぼし山 童話 再会 8 東の空が、だんだんに明るくなっ てきました。 「きよちゃん。ぼつぼつ帰らない と、仕事に間に合わないよ。一睡 もしていないけれど、だいじょうぶ」 「若いから、平気よ。じゃあ、帰 るわ。次郎さん、今度はいつ会え るの」 「十日後、会おう」 「十日後なんて、いや。私、毎晩 でも次郎さんに会いたい。だって、 引っ越しをする前は、毎日次郎さ んと会っていたんだもの」 きよが、さみしそうにいいました。 つづく