[童話]女神さまからのおくりもの
女神さまからのおくりもの 39
第三章 座禅草が咲いている高原で 12
「きよちゃん。赤褐色の部分を、なんと
いうか知っている? ぶつえんほうとい
うんだよ」
「ぶつえんほう?」
「そう。仏の炎の苞と書くんだよ」
清太は、地面に「仏炎苞」と書きました。
「そして、黄色の部分が花。座禅草はね、
雪が降っても、霜がおりても、二十数度
に体温を保っているんだって。その体温
で、雪をとかして芽をだすそうだよ。座
禅草のような植物を、発熱植物というんだ」
つづく