[童話]女神さまからのおくりもの
女神さまからのおくりもの 124
第七章 女神さまからのおくりもの 3
白駒がいなくなって、十日後。
「とんとん」
「とんとん」
誰か戸をたたいています。
「誰かしら」
窓をあけると、白駒が立っていました。
「白駒。どこへ行っていたの。心配していた
のよ」
「きよさん。早く支度をしてください。誰か
目をさましたようです。さあ、早く」
きよは、急いで支度をしました。
そして、白駒の背にとびのりました。
「白駒、どこへ行くの」
「まず、霧ケ峰高原へ行きましょう。今、高
原では、松虫草の花がきれいに咲いています。
松虫草の花をみて、きよさんに元気になって
ほしいのです」
つづく