[童話]女神さまからのおくりもの
女神さまからのおくりもの 125
第七章 女神さまからのおくりもの 4
高原へ着くと、一面すすきの原でした。
すすきにまじり、松虫草の花が咲いています。
きよは、松虫草の方へ歩いて行きました。
松虫草の花は、朝日をあび、きらっきらっと
輝いています。
「清太さん、おぼえている? 秋になると、こ
こへ松虫草の花を見にきたね。清太さん、今ど
こにいるの。なぜ、姿を消してしまったの。清
太さんがいなくなって、私さみしかった。私に
とって、清太さんは大切な人だということがよ
くわかったわ」
きよは、松虫草の花に向かって話しかけました。
つづく