[童話]女神さまからのおくりもの
女神さまからのおくりもの 126
第七章 女神さまからのおくりもの 5
すると・・・。
どこからか、赤いちょうが舞ってきました。
ちょうは松虫草の花にとまると、ゆっくり
羽を広げました。
くじゃくの羽のように美しいちょうでした。
羽には、大きな目玉のような模様がついて
います。
その模様から、点々と涙がたれているよう
にみえました。
きよがちょうにみとれていると、どこから
かやさしい声が聞こえてきました。
「私は、八ヶ岳に住んでいる女神です。き
よ、白駒を大切に育ててくれてありがとう。
白駒は、私のおつかいをしている馬です。
昼間はあなたの家で暮らし、夜は私の所へ
帰ってきていました」
つづく