小さな音楽会

[童話]小さな音楽会


小さな音楽会 10


とびの声をきいたかっこうも、何事かと林から
とんできました。
そして「かっこう、かっこう」と鳴き始めました。
遠くの森から「ぎぃーぎぃー」と鳴きながら、お
ながが二羽とんできました。
おながは松の枝に止まり、ひろのひくピアノを、
じっと聞いています。


庭が余りにさわがしいので、おかあさんは窓をあ
けました。
すると、庭にはたくさんの小鳥がいました。
沢山の小鳥たちが、ひろのひくピアノにあわせ、
楽しそうにさえずっています。
「小さな音楽会ね」
おかあさんはそっとつぶやきました。


          つづく