ふしぎな鈴


「ふしぎな鈴」は、みほようこの三冊目の童話。
昨年(17年)九月、「鳥影社」から発行されま
した。


   
    人はなくなると


    その人の魂はどこへ行くのでしようか?





ふしぎな鈴 風の神様からのおくりもの (3)

ふしぎな鈴 風の神様からのおくりもの (3)



   

http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu3.html


朝顔エスカレーター」の章より

http://www.geocities.jp/dowakan/husigiasagao2.html



おとうさんがなくなった夜のことです。
「リーン・リーン・コロンころん」
「リーン・リーン・コロンころん」
誰が鈴をふっているのでしょうか。
どこからか鈴の音が聞こえてきました。



まっくらな部屋の中で、柱時計の上だけが、明るく
きらきら輝いています。
よくみると、黄金色の鳥が、柱時計の上にとまって
います。みたことのない、美しい鳥でした。



「かなさん、私は遠い国からあなたのおとうさんを
迎えにきました。
これから、おとうさんは遠い国へ旅立ちます。
おとうさんは、あちらの国で、かなさんとおかあさ
んのことを、ずっと見守っていますからね。
では、これから出発します。かなさん、おかあさん
のことを、たのみますよ」
そういうと、黄金色の鳥は、おとうさんを背中にの
せて、どこかへとんでいってしまいました。



それはあっという間の出来事でした。
「黄金色の鳥は、あちらの国っていったけれど、あ
ちらの国ってどこにあるのかしら?」
かなは、「あちらの国」ということばが、気になり
ました。