女神さまとの約束


女神さまとの約束5


「目がまわって、歩けないのだ」
「だいじょうぶ? とうちゃん」
「ああ、ちょっと休めば良くなるだろう」
そういって、長者は横になりました。



しかし・・・。
何日たっても、長者はよくなりません。
物が食べられなくなり、長者は一日ごと
に弱っていきました。



「ふくや。わしは、もうだめだ。長くは
生きられないだろう。わしが死んでも、
一人でしっかり生きていくのだよ」
「とうちゃん。だいじょうぶだよ。きっ
と元気になれるから」
ふくは、長者をはげましました。



「とうちゃんが死んでしまったら、私は
一人ぼっちになってしまう」
そう思うと、ふくはいてもたってもいら
れません。
「神様。どうかとうちゃんを助けてくだ
さい。お願いします」
ふくは、一心に神様にお願いしました。


つづく