富士山のすきな少女


  富士山のすきな少女5


湖面をみると、富士山と黄金色の太陽が、
さかさに映っています。
その時、うす青色の富士山が、「ぱっ」と
あざやかな桃色に変わりました。
そして、桜の花の良い香りが、ぷーんとし
てきました。



すると、富士山のまうえから、桃色のドレ
スをきた女の人が、ふわっと音もなく舞い
おりてきました。
「私は、富士山に住んでいるこのはなさく
や姫です。



私は、ずっと前から、かなに会えるのを楽
しみにしていました。
あなたは、本当に富士山が好きなのですね。
それになんて心の優しい少女でしょう。
今日は、私が一番大切にしている首かざり
を、あなたにあげましょう。



これは、ダイヤモンド富士といって、この
世にたった一つしかない宝石です。


           つづく