風の神様からのおくりもの8
風の神様は、四百年にひとつだけ
とれる黄金色のまゆ玉を、とても
大切にしておりました。
そのまゆ玉は、たとえ風の神様が
もうひとつほしいと思っても、なか
なか手にはいらない貴重なまゆ玉
だったのです。
とくにこの頃は、人々にやさしさ
がなくなり、「自分さえよければ、
他人はどうなってもよい」という
人がほとんどです。
だからニ千年位たたないと、黄金
色のまゆ玉は手にはいらなかった
のです。
黄金色のまゆ玉は、この地方に住
んでいる人々のやさしさをしめす、
鏡のようなものでした。
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20081027#p1
「風の神様からのおくりもの」は、
みほようこの初めての童話集・
「風の神様からのおくりもの」に
収録されています。
心を病む兄のために、明神様にお参
りする心優しい少女の話など4編。
信州諏訪の「風の神様」から聞いた
お話。
挿絵は長野博一先生。
心温まる創作童話。
童話集「風の神様からのおくりもの」
http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu1.html
- 作者: みほようこ,長野ひろかず
- 出版社/メーカー: 鳥影社
- 発売日: 2001/08
- メディア: 単行本
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