女神さまからのおくりもの


   女神さまからのおくりもの61


「とうちゃんは、家柄が大事だとい
うけれど、私はたまたま庄屋の娘と
して生まれ、清太さんは貧しい家に
生まれたというだけのことではない
の。



とうちゃんは、私が貧しい家の娘だ
ったら、息子とつきあうのを反対す
るの」
長者は、何もいえませんでした。



きよは、心のやさしいきだてのいい
娘。それに、しっかりもの。
たとえ家柄がちがっても、息子の嫁
になってほしいと思うだろうなと、長
者は思いました。



「きよ、正直にいおう。
とうちゃんは、清太が大好きだ。
清太は、誠実な心のやさしい青年だ。
体も丈夫だし、自分の考えもしっかり
持っている。その上働き者だ。



家柄のことを除けば、清太はきよの結
婚相手として、もうしぶんのない青年
だと思う」




     昨日の分は、こちら


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090330#p1



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     女神さまからのおくりもの1


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090130#p1