女神さまからのおくりもの


  女神さまからのおくりもの73


その日。
清太は、いつもより念入りに、馬
小屋の掃除をしました。
そして、馬たちを小川へつれてい
き、ていねいに馬の体を洗いました。



どの馬も、みちがえるようにきれ
いになりました。
「今日で、お別れだね。
今までありがとう。元気でくらす
のだよ」
清太は、馬たちに声をかけました。



清太は、どの馬も好きでした。
でも、白駒は、特別な馬でした。
白駒は、きよとの思い出につなが
る大切な馬だったからです。



白駒の背にきよをのせて走ること
は、もうないのだなと思うと、清
太はさみしく思いました。
「白駒。たくさんの楽しい思い出
をありがとう。
元気でくらすのだよ」



白駒は、何かを感じたらしく、清
太にすりよってきてあまえました。
その夜、清太はきよのことを考え
ると、なかなかねつくことができ
ませんでした。


              つづく



     昨日の分は、こちら


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090411#p1



     初めて読んでくださった人へ


     女神さまからのおくりもの1


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090130#p1