福寿草になった少女


   福寿草になった少女12


とうちゃんも若い時、黄金色の花
がみたくて、毎年守屋山に登って、
花をさがしたものだ。
しかし、なぜか一本も見つけるこ
とができなかった。



村の人は、だれも黄金色の花をみ
たことがないそうだ。
一度で良いから、黄金色の花をみ
たいものじゃのぅ」
長者は、守屋山に咲くという黄金
色の花のことを、福に話してくれ
ました。



「とうちゃん、黄金色の花って、ど
んな花かしら。
私も黄金色の花がみたいわ。
とうちゃん、大きくなったら、守屋
山へつれていってね。きっとよ」
福は、長者と約束しました。


             つづく


   昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100205#p1



 初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100126#p1




童話「福寿草になった少女」は、
みほようこの二冊目の童話集「竜
神になった三郎」に、収録されて
います。

信州諏訪の「風の神様」から聞い
た話。