明神さまの姿をみた少女7
「この赤いちょうは、高原に住ん
でいるというくじゃくちょうでは
ないだろうか」
少女は、赤いちょうの舞をみてい
るうちに、幼い時おじいさんから
聞いた不思議な話を思い出しま
した。
「あの山のむこうにはなー、広い
高原があるのだよ。
そして、その高原には、昔から大
勢の女神さまたちが住んでおられ
るそうだよ。
秋になるとな、女神さまたちが赤
いきれいなちょうになって、広い
高原を楽しそうにまうそうだよ。
とても美しい舞だそうだ」と。
少女が後をふりむくと、いつきた
のでしょうか。
かわいい小鹿が、少女の後にちょ
こんと立っていました。
小鹿の耳は、たてにふたつにわれ
ていました。
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100430#p1
初めて読んだくださったかたへ
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100425#p1
童話「明神さまの姿をみた少女」は、
みほようこの初めての童話集「風の
神様からのおくりもの」に収録され
ています。
童話集「風の神様からのおくりもの」
http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu1.html