愛犬「りゅう」 ばいばい、またね


愛犬「りゅう」 ばいばい、またね 10


二週間後、ぼくの悪いくせもなおった。
でも、あーちゃんがぼくの食器に手を
入れると、弟や妹にごはんを食べられた
時のことを思い出し、つい「うー」とい
いたくなる。



ぼくが「うー」というと、あーちゃんに
しかられる。
ぼくは「うー」というかわりに、鼻にしわ
をよせるようになった。
すると、「そんなこわい顔をしてはだめよ」
と、あーちゃんはいう。



あーちゃんは、悪いくせがなおったかどう
か、食器に手を入れてぼくを試す。
「なんでそんなことをして、ぼくをためす
のだ。変なあーちゃん」
ぼくは心の中でそっとつぶやいた。


            つづく


     
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