八千矛神の歌物語(大国主命5)


   八千矛神の歌物語 3


あなたからの返事を待っていると、山
ではとらつぐみが鳴き、野では雉がけ
たたましく鳴いています。
そして、庭ではにわとりが時をつげて
います。



なんといまいましい鳥たちだろう。
どうか鳥たちの鳴き声をとめておくれ。
こんな意味の歌でした。



すると、沼河比売が、家の中から、こ
んな意味の歌を返しました。



八千矛神さま。
私は、なよなよした女です。
私の心は、入江の洲にいる鳥のよう
です。
今はわがままにふるまっていますが、
いずれはあなたのものになるでしょう。
だから鳥たちを殺さないでください。


     つづく



八千矛神の歌物語 1

http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20130221#p2 


八千矛神の歌物語 2

http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20130222#p1




八千矛神の歌物語」は、「いなばの白
うさぎ」「赤い猪」「蛇の室・かぶら矢
の試練」「スクナビコナ」のつづき。


読んでいないかたは、お暇な時に読んで
くださいね。


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20130221#p1