2017-10-02 竹取物語 童話 帝のお召しに応じないかぐや姫 17 しばらくして、またおじいさんが 姫の様子を見に行くと、まだ物 思いにふけっているようでした。 「大切な姫よ、何を思い悩んで いるのかね。悩み事は何かな」 「悩み事は、何もありません。 ただ、月を見ると、何となく心細 くなるだけです」 「姫、もう月をみてはいけません。 姫の様子をみると、何か悩んで いるようにみえるが」 「私は、月をみないではいられま せん」と姫がいいました。 つづく