2017-10-31 火とぼし山 童話 第一章 次郎、西の村へ 1 信州の諏訪に、美しい湖がありま した。 湖の名前は、諏訪湖。 「おみわたり」として有名な湖で した。 「次郎さん。みて、白鷺よ」 「白鷺?」 「ほら、あそこ」 きよが、諏訪湖の上空を指さしま した。 白鷺が二羽、西山にむかって飛ん でいます。 「ほんとだ。白鷺って、美しい鳥 だね」 「私、白鷺が大好き。次郎さんは、 白鷺のように空を飛べたらいいな って、思ったことない?」 「ないな」 つづく